穴付き金属カップ成形における素材穴形状設計の最適化
生産技術部 〇堀之内 悠介、牟禮 雄二
企画支援部 栗毛野 裕太
穴付きブランクを用いた絞り加工において,塑性変形挙動を考慮した穴形状設計技術を確立しました。この手法により,従来必要だった絞り加工後の追加工を低減でき,加工時間や製造コストを減らすことができます。絞り加工の1工程にて複数穴の金属カップの成形ができます。
桜島溶岩をまとった虹色に輝く薩摩錫器の開発
企画支援部 〇吉村 幸雄
薩摩錫器工芸館株式会社 〇岩切 洋一
工業技術センターが持つ特許技術と,薩摩錫器工芸館(株)の伝統的な匠の技を組み合わせて薩摩錫桜島タンブラー「彩光」を製品化しました。本製品は,プラズマを使った装置で薩摩錫器に桜島溶岩由来のガラス質をコーティングしたもので,錫器表面の仕上げ状態や溶岩の膜厚をコントロールすることで,虹色に輝く薩摩錫器を開発したものです。
薩摩焼割付文様を活かした工芸品の開発
シラス研究開発室 〇山田 淳人
企画支援部 鈴木 こより
薩摩焼割付文様は,白薩摩の口縁部などに描かれる幾何学文様です。本研究では,白薩摩の割付文様の持つ有益性を実証するため,①資料,文献等における割付文様の調査,②割付文様とかごんまの色®を利用した割付文様集の作成,③割付文様を活かした工芸品の開発(薩摩焼,木製品,手漉和紙)に取り組みました。
桟木痕の発生を抑制する板材の乾燥技術の開発
地域資源部 〇日髙 富男、徳留 正明、上薗 剛
木材の乾燥時に利用する桟木と呼ばれるスペーサーが原因で発生する色ムラ(桟木痕)は,製品歩留まりを低下させ問題となっています。本研究では,桟木の表面にスリット加工を施すことで,桟木痕の発生を抑制する効果的な手法を開発しました。
県産スギ材の圧密処理による曲げ性能向上に関する研究
地域資源部 〇中原 亨
南九州産のスギは,他の地域に比べてたわみにくさの指標である曲げヤング係数が低く,構造材として利用する際の問題となっています。本研究では県産スギ材に圧密処理を施すことを検討し,25%の圧密によって輸入材同等の曲げヤング係数が得られることを明らかにしました。